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どうしてNPO・社会企業ではなく労働組合もまた重要であるのか?

こんにちは。

 

突然ですが、私はある労働組合で働いています。

ストライキも行うほど強力な労組です。

そこで、今回は、1990年代以降に流行った「NPO」、あるいは2010年代以降に流行った「社会企業」ではなく、昔から左翼・革新の重要な組織であった(しかし、最近は顧みられることの少ない)「労働組合」の重要性を述べたいと思います。

それは、私がNPOや社会企業を目指さなかった理由でもあります。

 

まず、社会企業とは何か、ということから話しましょう。この組織は単純に言うと、「社会問題の解決を通じて利潤を得る」企業のことです。(有給スタッフのいるNPOも同じようなものです。NPOとは、原則的には組織で得た利益を組織の構成員に分配せず、他の人に分配する組織のことです。)

 

自分の生活の糧を社会活動をしながら得ることができるのですから、これは魅力的な組織ですよね。社会貢献がしたいという多くの人は、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。しかし、問題もあると思います。それはこの組織がどのように続いていくのか(糧を得るのか)、という問題です。

 

生活の糧を得るための方法は三つあります。

ひとつめは、稼ぐこと。

ふたつめは、寄付をもらうこと。

みっつめは、助成金をもらうこと。

 

まず、稼ぐためにはお金があるところにアプローチしなければなりません。稼ぐことで生活の糧を得るためには、中間層や富裕層をターゲットにしなければならないのです。そうすると、ほんとうに困っている貧困層に問題解決の手が伸びないということがあります。

 

もちろん、寄付や助成金で活動していれば、貧困層にも手を伸ばすことはできるでしょう。しかし、これから日本が貧しくなっていくときに、そのような「善意」にばかり頼っていてうまくいくのだろうか、とも思ってしまいます。加えて、一部の人が多くのお金を持っていると、「善意の方向性」、すなわち「どこに寄付するか」ということも偏りが出てくるのではないでしょうか(たとえば、日本財団)。みんながある程度のお金を稼げて、各々が自分の好きなところに寄付もできるという形が望ましいと考えます。

 

次に、このような社会企業やNPOは「社会問題があるから、そこに対処する」というかたちをとります。しかし、私からすれば、それは後手後手に回っているという印象を受けます。日本全体が貧困化していて、富裕層や中間層の寄付を使って、その貧困を緩和しようというのが昨今の風潮ですが、しかし、それでいいのかと思います。そもそも日本全体が貧困化しているという状況を食い止める必要があると思います。このような一部の人が富裕となり、多くの人が貧困化していくシステムを変えなければならないと思うのです。

 

現在のNPOや社会企業に文句があるとすれば、私から言わせれば、彼ら彼女らは後進国(アフリカや東南アジア)に対する先進国(欧米日)の態度に似ているということです。先進国は後進国からコーヒー豆などを安く仕入れそれで儲けています。それでときたま気まぐれに「支援」をほどこすのです。これと同様に、日々アルバイトやパートをこき使っている富裕層や中間層(正社員層や経営者層)が貧困層(非正規層)に「自分が傷つかない程度の寄付」をするのです。

 

しかし、このような現状を変えるためには、賃上げや労働条件の改善が不可欠です。

そして、そのような改善はやはり労働組合が国家や企業に圧力をかけてこそ、満足に達成できるものであると考えます。労働組合は、働いている人々みんなで団結して労働条件をよくしようという組織です。そのような組織があってはじめて、人々の生活はある程度の質を保証されるのだと思います。

 

NPOや社会企業と労働組合の違いは何かというと、起業に対する「団体交渉権」があるかないかです。団体交渉権とは、労働組合が交渉を申し込んだ場合、経営者がその交渉に応える義務があるとする権利です。この交渉を通じて、「この解雇は不当ではないのか」とか「もっと賃金を上げろ」とか「社会保障をちゃんとしろ」とか言えるのです。

もちろん、NPOも社会企業もそのような交渉権はありません。

 

企業は過重労働や低賃金などで労働者の生活を切り詰め、自分が儲かるようにしたいのです。その下げられようとしている生活の質を維持するための組織です。このような組織を非正規労働者も正規労働者も自分たちで作らなければならないと考えます。自分たちで作らなければ、誰も作ってくれないからです。

 

ここが一番の違いです。NPOや社会企業はお客さんや相談主に専門家として接し、お客さんや相談主は「お任せ」という感じですが、労働組合は「自分たちで作る」ものです。そういう「自分たちで作る」という社会の動きが、社会を変えるのだと思っています。